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3月1~8日は女性の健康週間。更年期障害を上手に乗り越えよう

3月1~8日は女性の健康週間。更年期障害を上手に乗り越えよう

社会全体で取り組むべき女性の健康問題の一つ…更年期障害

厚生労働省では、毎年3月1日から3月8日までを「女性の健康週間」と定め、女性の健康づくりを国民運動として展開しています。 女性の健康問題の一つに、更年期障害があります。女性の更年期とは、一般に閉経の前後5年間を合わせた約10年間をいいます。この時期に心身に現れるさまざま症状により、日常生活に支障をきたすほど悩まされる状態を、更年期障害といいます。

主な症状は、のぼせ、ほてり、発汗で、なかでも急に顔がほてるホットフラッシュは典型的なものです。そのほか、疲れやすい、体がだるい、イライラする、くよくよする、冷え、息切れ、動悸(どうき)、頭痛、めまい、寝つきが悪い、記憶力の低下、腟の乾燥や性交痛などがあげられます。

女性ホルモンの減少のほか、環境やストレスも発症や症状悪化の要因に

更年期障害の主な原因は、女性ホルモンであるエストロゲンの急激な減少です。エストロゲンは、妊娠・出産を可能にする以外にも、骨や血管を丈夫にする、血中のコレステロールを調整するといった働きもあります。さらに、記憶力・集中力を保つ、肌や髪の潤いやハリを保つ、精神を安定させるなど、エストロゲンの働きは多岐にわたるため、前述したようなさまざまな症状が現れるのです。

また、更年期障害は、誰もが悩まされるわけではなく個人差があり、本人の性格や取り巻く環境、ストレスなどが症状の現れ方を左右すると考えられています。女性にとって更年期は、職場での昇進や異動、肉親との死別や介護、子どもの独立など、心身の負担となる生活環境の大きな変化が起こりやすい時期でもあります。これらの要因が複合的に関与し、発症や症状悪化を招いていると考えられています。

ポジティブな気持ちで更年期を乗り越えて

家事や仕事などがこれまでのようにこなせないほどつらい症状が続いている場合は、一度婦人科や更年期外来を受診してみましょう。うつ病や甲状腺機能の異常など、他の病気の可能性もあります。受診して正しく診断してもらうことが大切です。

更年期障害と診断されると、薬物療法とカウンセリングが行われます。症状や重症度に応じて、医師と話し合いながら個々に合った治療法を決めていきます。薬物療法としては、急激に減少した女性ホルモンを補充するホルモン補充療法(HRT)のほか、漢方薬、向精神薬などの薬が用いられ、必要に応じて複数の薬を併用する場合もあります。カウンセリングでは、心理的な要因を明確にし、どのように対処したらよいかのアドバイスが行われます。

日本女性の平均寿命が90歳に近づいている現在、更年期は人生の折り返し地点といえます。更年期を少しでも快適に過ごすためには、無理をしない、がんばりすぎないことが大切です。この時期に起こる変化をポジティブに受け止め、上手に乗り越えていきましょう。