押さえておきたい!新型コロナウイルスワクチン接種
新型コロナワクチン接種が医療従事者、高齢者の順でスタート
新型コロナウイルス感染対策のワクチン接種が、今年(2021年)の2月17日からスタートしています。まずは、医療従事者等を対象とした先行接種が順次行われ、4月以降に高齢者や基礎疾患のある人を優先して接種を行う予定となっています。
ワクチン接種の対象となるのは、接種する日に16歳以上の人です。ワクチンの供給が徐々に行われるため、受ける際の優先順位が決められており、まず2月から下記①の人たちを対象に始められました。その後、高齢者、基礎疾患を有する人などの順に進めていき、一般の人が接種できるのは6月以降の見込みです。
優先接種の順位
- ①医療従事者など
- ②高齢者(2021年度中に65歳に達する1957年4月1日以前に生まれた人)
- ③高齢者以外で基礎疾患を有する人や高齢者施設などに従事している人
- ④それ以外の一般の人
なお、基礎疾患を有する人は「慢性の呼吸器の病気」「慢性の心臓病」などで通院・入院している人などです。また、BMI30以上の肥満の人についても対象とする方針です。妊娠中の人については、十分な臨床試験データがないため、主治医と相談するようにしましょう。
全額公費負担(無料)で住民票のある地区で原則接種
今回、厚生労働省に承認された新型コロナワクチンは、2回の接種によって95%の有効性が確認され、発熱やせきなどの発症を防ぐ効果が認められました。ワクチン接種は全額公費負担となり無料です。原則として、住民票のある市区町村で受け、市区町村から「接種券」が届くことになっています。
接種を受けるまでの流れ
- ①接種券が届く
住民票のある市区町村から「接種券」と「新型コロナワクチン接種のお知らせ」が届く - ②予約する
接種を受ける医療機関や接種会場に電話やインターネットで予約 - ③接種する
接種券と本人確認書類(免許証、健康保険証など)を持参して接種。費用は無料
ワクチン接種後も、引き続き感染予防対策は継続しよう
一般的にワクチンを接種すると、熱が出たり、接種した部分が腫れたりといった副反応が起きることがあります。治療を要したり、後遺症が残るほどの副反応は極めてまれではあるものの、ゼロではありません。今回承認されたワクチンの国内治験では、2回接種後の副反応として、接種部位の痛みが約80%、37.5度以上の発熱が約33%、疲労・倦怠感が約60%の人にみられました。なお、急性のアレルギー症状であるアナフィラキシーがまれに発生することが報告されていますが、接種会場や医療機関ではすぐに対応できるように、医療従事者が必要な対応を行います。予防接種を受ける際には、感染予防の効果と副反応のリスクの双方について理解したうえで、受けるようにしましょう。
なお、ワクチン接種をした後も、マスクの着用などの感染予防対策は必要です。引き続き「3つの密」の回避や、石けんによる手洗いや手指消毒の励行を継続しましょう。