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新型コロナだけでなく、インフルエンザの予防接種も受けよう

新型コロナだけでなく、インフルエンザの予防接種も受けよう

今年はインフルエンザウイルスへの免疫が低下しており、大流行の懸念も

毎冬のように流行する季節性インフルエンザ。ところが、2020年9月~2021年9月は、国立感染症研究所の調査が始まって以来もっとも患者数が少なく、心配されていた新型コロナウイルスとの同時流行はみられませんでした。日本感染症学会は、インフルエンザの患者数の報告が少なかった理由としては、新型コロナ予防対策としての手洗いやマスク着用、三密の回避のほか、国際的な人の移動の制限などが、インフルエンザにも効果的であったと考えられると発表しています。 

しかし、2020年後半~2021年夏季には、すでにアジア亜熱帯地域での流行が認められており、今後国境を越えた人の移動が再開されれば、世界中へウイルスが拡散される可能性があります。また、前年に流行がなかった分、社会全体のインフルエンザウイルスへの免疫が低下していると考えられることから、大流行が起こったり、重症化することが懸念されています。

日本感染症学会は、インフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨

これらのことから、日本感染症学会では今季においても、インフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨しています。ワクチン接種は発症を防ぐ効果だけでなく、発症した場合でも重症化を抑える効果が期待できます。

通常、インフルエンザの流行は年末から始まり、1~2月にピークがあるため、ワクチン接種は11月中に済ませるのが望ましいでしょう。特に糖尿病や心血管疾患などの危険因子を持つ人は、インフルエンザに罹患した場合の合併症のリスクが高いとされています。これらにあてはまる人は、ワクチン接種が推奨されます。

ただし、新型コロナワクチン接種の前後2週間は他のワクチンを接種できません。新型コロナワクチンをこれから接種する人は、2つのワクチン接種の間隔に注意して接種の予定を立てましょう。

インフルエンザワクチン接種が勧められる人
●生後6カ月以上5歳未満
●65歳以上(50歳以上という説もある)
●慢性呼吸器疾患(気管支喘息やCOPDなど)
●心血管疾患(高血圧単独を除く)
●慢性腎・肝・血液・代謝(糖尿病など)疾患
●神経筋疾患(運動麻痺、けいれん、嚥下障害を含む)
●免疫抑制状態(HIVや薬剤によるものを含む)
●妊婦
●長期療養施設の入所者
●著しい肥満
●アスピリンの長期投与を受けている人 ●体内にがんのある患者さん
(出典:日本感染症学会「2021-2022年シーズンにおけるインフルエンザワクチン接種に関する考え方」より作成)

新型コロナ対策はインフルエンザ予防にも効果的

インフルエンザは新型コロナと同じく飛沫感染や接触感染で広がります。このため、新型コロナ対策の手洗いの励行や人ごみを避けることなどが、インフルエンザの予防につながります。引き続き、マスクの着用やこまめな手指消毒、部屋の換気など、感染症対策を徹底しましょう。