梅雨は細菌やカビの繁殖期。未然の対策で被害を防ごう
梅雨の時期は細菌やウイルスが繁殖しやすいため、食中毒に注意
降水量が一段と多くなる梅雨どきは、外出ができなかったり洗濯物がたまるなど、あらゆる面で不便なだけでなく、細菌やカビ、ダニが繁殖しやすく食中毒やアレルギーなど、体に悪影響を及ぼすおそれもあります。これらの被害を防ぐためには、未然に対策を行うことがジメジメの季節を快適に健康的に乗り切るポイントとなります。
高温多湿のこの時期に、まず気をつけたいのが食中毒です。食中毒の原因となる大腸菌やサルモネラ菌などの細菌やカビは、高温多湿の環境で繁殖しやすくなります。予防するためのポイントとしては、「つけない」「ふやさない」「やっつける」の3つが基本となります。
①「つけない」……食中毒の原因となる菌やウイルスを食べ物につけないよう、こまめに手を洗いましょう。
②「ふやさない」……肉や魚、野菜などの生鮮食品やお総菜などは、購入したらできるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。また、冷蔵庫内に冷気が回りやすくなるように食品を詰め込み過ぎないように注意しましょう
③「やっつける」……ほとんどの細菌やウイルスは過熱によって死滅するので、しっかり加熱(中心部を75度で1分以上)しましょう。
カビを未然に防ぐお掃除のポイント
カビは、「温度20~30度」「湿度60%以上」「栄養が豊富(ほこり、石けんカス、皮脂、フケ、など)」といった環境だと、一気に繁殖してしまいます。梅雨のこの時期は、いつも以上に念入りに掃除することが大切です。
カビが生えやすい住まいの場所としては、洗面所や浴室・キッチン・トイレなどの湿気が多い水回りです。使用後は、乾いたタオルなどで拭き取るようにするとよいでしょう。
特に、入浴後の浴室はかなりの高温多湿となり、カビの温床となりやすい環境です。冷水のシャワーを浴室の壁などにかけ、カビのエサとなる石けんカスなどを落としましょう。浴室にすぐにカビが生える要因の1つは、天井のシミのように見えるカビが原因です。月に1度は浴室の天井を掃除すると、カビが生えにくくなります。燻煙(くんえん)タイプの防カビ剤を使うのもおすすめです。
また、見逃しやすいのが、冷蔵庫の自動製氷機の容器のカビ。継続的に水を出し入れしており、温度も低いため油断しがちですが、カビが繁殖している場合があります。定期的にチェックして、食器用洗剤などで洗うことを忘れないようにしましょう。
暑くなる日が増え、エアコンを使い始めている人も多いでしょう。エアコンの内部は、カビのエサとなるほこりがたまりやすくなっています。エアコンを使用することで、カビの胞子を部屋中に巻き散らかさないためにも、週に1度はフィルターに掃除機をかけるなどして掃除をしましょう。冷房使用後は、エアコン内部に結露がたまるため「送風」にして内部をしっかり乾燥させると、カビの繁殖を抑えることにつながります。