5月でも真夏レベルの日も! 紫外線対策は万全に

「夏はこれから」「曇りなら大丈夫」の油断は禁物

レジャーや運動会など、外で過ごすことが増える時季となりました。しかし、夏本番はまだ先だからと、紫外線対策を怠っている人はいませんか。

紫外線の強さを表す指標として、「UVインデックス」というものがあります。実は、昨年の関東では、5月からすでに紫外線量が「強い」とされる「6」以上のレベルに入っていました。しかも、真夏に匹敵する「非常に強い」とされる「8」以上の日が5日もありました(気象庁「日最大UVインデックス(観測値)の月平均値の月間推移グラフ」による)。「8」以上は、WHO(世界保健機構)にて「日中の外出はできるだけ控えよう」と定義されているレベルです。

また、曇りの日なら大丈夫だろうと油断しがちですが、曇りでも晴天の日の約90%もの紫外線が降り注いでいるといわれるので、注意しましょう。

 

皮膚にあたる紫外線をできるだけ避け、日焼け止めで防御

具体的な紫外線対策としては、まず、長そで・長ズボンなど、皮膚に当たる紫外線をできるだけ避ける服装を心がけましょう。UVカット機能の表示がある衣類を選ぶと、さらに効果的です。日傘やつばの広い帽子も有効ですが、これらで遮ることのできる紫外線は50%といわれているので、日焼け止め(サンスクリーン剤)を適切に使いましょう。

日焼け止めには、防御効果を表す、SPFやPAという値が表示されています。体に影響のある紫外線には、UVAとUVBの2種類があり、SPFの数値は、UVBによるサンバーン(皮膚が赤くなる日焼け)への防御効果を表しています。SPF1で20分間、SPF30では30×20分=600分間=10時間、防御できることになります。また、PAは、UVAによって肌が黒くなるのをどれくらい予防できるかを表しており、「+」が多いほど効果が高くなります。

日焼け止めの選び方の目安は、以下の表を参考にしてください。

 

条  件 防御効果
SPF PA
日常生活 5 +
軽い屋外活動、ドライブなど 10 ++
晴天下のスポーツ、海水浴など 20 +++
熱帯地方での屋外活動 30以上 +++

(公益社団法人 日本皮膚科学会ホームページより一部抜粋)

 

ただし、製品表示どおりの効果が得られるのは、その製品を規定量ずっとつけている場合です。たとえば顔ならば、真珠の玉2個分を全体に伸ばす程度の量を、3時間に1回くらい(洗ったり汗で流れたりした場合はそのつど)塗りかえる必要があります。うなじや耳たぶ、胸、首、手の甲は塗り忘れやすいので気をつけましょう。

なお、日焼け止めはほかの化粧品同様、夜にはきちんと落とさないと、肌トラブルのもととなります。最近は、石けんなどのふつうの洗浄剤で落とせるタイプのものが増えていますが、ウオータープルーフタイプなどの場合は、入浴時に専用のクレンジング剤を使い、肌に残らないようにしましょう。

 

目の日焼けにも要注意

紫外線の影響は、シミやシワ、たるみなどの美容面に現れるだけではありません。皮膚の免疫反応を抑制したり、歳をとってから皮膚がんとして現れたりといった、健康面での害もあります。

また、目から紫外線を浴びると、ドライアイや充血などの目の炎症につながり、長期的には白内障の原因となることもあります。

これからの時季はとくに、サングラス、UVカットレンズを使った眼鏡やコンタクトレンズなどを使用し、目も肌も、確実な紫外線対策を行いましょう。