その疲れは“秋バテ”かも? 生活リズムを整え、冷えを解消しよう
秋の初めは夏の疲れで体調を崩しやすい
夏の猛暑がうそのように涼しい日が続くと思えば急に蒸し暑くなったりと、季節の変わり目を実感するこの頃。秋の初めはそれに加えて、夏の疲れが出てくる時期でもあります。夏の疲れが回復せずに続いているとか、暑いときはそれほどでもなかったのに涼しくなったら疲れやだるさを感じるようになったという人も多いのではないでしょうか。
疲れは痛みや発熱と同様、体が発するアラームといわれます。疲れをそのままにしておくと体調を崩したり、かぜなどの感染症にかかりやすくなるため、疲れはできるだけ早めに解消しておきたいものです。
現代人の夏の疲れには、自律神経の乱れと冷えが大きくかかわっている
高温多湿の日本の夏は体への負担が大きく、強い紫外線を浴びることも疲れの原因になります。通常の疲労なら栄養バランスのとれた食事と適度の休養をとることで回復し、そう長引くことはありません。しかし夏は暑さによる食欲不振で栄養バランスが崩れたり、睡眠不足になりやすいため、疲れが続いてしまうことも多いのです。
さらに、現代人の夏の疲れに大きくかかわっているのは、自律神経の乱れと冷えといえるでしょう。クーラーの効いた屋内と暑い屋外の温度差は自律神経の働きを乱しやすく、疲れや体調不良を招いたり回復も遅れたりしがちです。
また、クーラーの効きすぎた部屋に長時間いたり、冷たい飲み物をとりすぎたりすることによる冷えも、疲れの原因になります。冷えは血行不良をきたし、体の組織が栄養・酸素不足になったり、老廃物や疲労物質の回収が滞ったりするからです。
規則正しい生活と冷え対策で夏の疲れを解消
このような夏の疲れをとるには、栄養と休養はもちろんですが、自律神経の働きを整え、冷えを解消することが大切です。
自律神経の働きを整えるには規則正しい生活を送ること。朝は決まった時間に起きてきちんと朝食をとり、日中は活動的に過ごし、夜はいつもと同じ時間に眠りにつく。このように生活リズムを整えることを心がけましょう。
朝は熱いシャワーを浴びたり、ラジオ体操などで体を動かすと、心身を活動的にする交感神経の働きが高まるのでおすすめです。そして夜はぬるめのお風呂にゆっくりつかり、寝る前のストレッチなどで心身をリラックスさせると、ぐっすり眠れるでしょう。
入浴は体を温めて血液循環をよくするので冷えの解消にも効果は大。40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり20分くらいつかって温まりましょう。冷たい飲みものはなるべく控え、温かい食べ物や飲み物で体の内側から温めることも大切です。
適度の運動は血液循環をよくして冷えの解消に役立つだけでなく、習慣化することで疲れにくい体をつくることができます。
ただし、単なる疲れと思っても、がんや糖尿病、貧血、肝臓病、膠原病などの病気が原因になっていることもあります。生活習慣に気をつけても疲労が解消しないときは、早めにかかりつけ医や内科を受診しましょう。