8月4日は「栄養の日」。健やかな体のために「新・栄養習慣」を取り入れよう
日本栄養士会が新たに「栄養の日」を提案。適切な食生活の実現のきっかけに
8月4日は「栄養の日」、8月1日~7日は「栄養週間」。これらは、管理栄養士・栄養士の全国組織である日本栄養士会が今年(2017年)から、「たのしく食べて、未来のワタシの笑顔をつくる、そのきっかけの日」として提案するものです。
わが国では、一人ひとりの食生活が多様化しており、栄養バランスの偏り、低栄養、過食による生活習慣病、食事時間の不規則、孤食など、食にかかわる課題が複雑化しています。また、食や栄養に関しては「これを食べたほうがよい」「これを食べないほうがよい」「この食材は◯◯に効く」といった、玉石混交のさまざまな情報があふれており、情報の取捨選択に迷うことも少なくありません。
そのため、日本栄養士会では、エビデンス(科学的根拠)に基づいた正しい情報を発信することで適切な食生活の実現に努め、「食卓に笑顔があふれ、健全な心身を育み、そして一人ひとりが自己実現を叶える、元気な未来の日本」をつくることを宣言。「栄養の日・栄養週間」をきっかけに、国民運動として推進していくとしています。
今日からできる8つの「新・栄養習慣」
「栄養の日・栄養週間」特設サイト(https://www.nutas.jp/84/)では、今日から取り組める「新・栄養習慣」として、以下の8つを提案しています。
1.リラックスして、とにかく楽しく!
リラックスしながら食事を楽しむと、消化・吸収がよくなるため、できるだけリラックスした状態でゆっくりと味わって食べる。ただし、子どもの孤食には要注意。
2.よりよい眠りは朝ごはんから。
よい睡眠のために必要なメラトニンというホルモンをしっかりと分泌させるには、朝食でトリプトファンという必須アミノ酸を摂取する必要がある。たんぱく質の多い食品を朝からきちんととることが大切。
3.偏った生活に+1でバランスを。
食生活が偏っている人は、ふだんの食習慣をベースに、理想的な栄養バランスをとるための食品を追加することから、よい栄養習慣を。惣菜を一品追加したり、野菜を多く含むメニューに変えたり、ヨーグルトや野菜ジュースを追加するだけでもOK。
4.効率よく食べよう。
食事内容が整っていても、量が多すぎると、バランスが崩れて生活習慣病の原因にもつながる。体のためだけでなく、医療費の節約や日本全体の食料の節約のためにも、食べ過ぎに注意を。
5.運動後に水分をとる。
運動などで汗をかいて体重が減っても、水分が減っただけであり、大きく減っていたら脱水症状のおそれも。薄い尿が2~3時間ごとに、十分に出るくらい水分をとるのがベスト。
6.季節に応じた、伝統的な食。
日本の伝統食や行事食には、季節や体調に応じた知恵や工夫が凝らされているので、アレンジして取り入れるとよい。例えば「冷や汁」は、夏バテ対策にも有効。
7.塩分をカット。舌を意識する。
強い塩味に慣れてしまった舌でも、「うま味」や「コク」、「酸味」があれば満足するといわれている。だしや牛乳などを活用して、塩分に頼らずに素材の味を楽しむ食事を。
8.管理栄養士・栄養士に聞いてみよう。
各地域の保健所や栄養ケア・ステーションなど、管理栄養士・栄養士が個人的な栄養相談に無料で乗ってくれるところが多くある。栄養バランスを整えるには、栄養について相談することからはじめてみては。
(「栄養の日・栄養週間」特設サイトより作成)
栄養に楽しく触れるイベントも全国各地で開催
特設サイトには、上記のほか、この時季におすすめのレシピや、栄養や食生活に関するさまざまなコンテンツが公開されています。
また、7月25日~8月31日の期間中には、栄養に楽しく触れるイベント「栄養ワンダー2017」が全国約500カ所で開催されます。管理栄養士・栄養士が「栄養のたのしみ方」をプレゼンテーションし、栄養に親しんでもらう機会となっているので、サイトで情報を調べ、出かけてみるとよいでしょう。