文字サイズ

アフリカや米国中心に「はしか」流行中! 海外渡航前には予防接種歴等の確認を

アフリカや米国中心に「はしか」流行中! 海外渡航前には予防接種歴等の確認を

世界中ではしかの感染件数急増中。1~3月は約11万2千件に

昨年、この時期に沖縄県で流行が見られた「はしか(麻しん)」には、今年(2019年)も注意が必要です。昨年から感染者が世界中で増加しており、WHO(世界保健機関)の推計によると、2019年1~3月の感染件数は、前年同期の4倍にあたる約11万2千件にも及ぶとのことです。

地域別に見ると、アフリカでは前年比約8倍と最も増加しており、米州で6倍、欧州でも4倍に増えています。特に、はしかワクチンが未接種の人を中心に感染が拡大しているニューヨーク市では今月(4月)、予防接種を義務付ける緊急措置が発令されています。

はしかは感染力が強く、感染すると100%発症。大人も子どもも予防接種歴の確認を

はしかを引き起こす「麻しんウイルス」は、患者さんの近くに浮遊するウイルスを吸い込むことでも感染(空気感染)するため、マスクや手洗いだけでは防ぎきれません。また、非常に感染力が強く、1人の患者さんから多くの人に感染します。感染しても発症しない感染症も数多くありますが、はしかの場合は感染するとほぼ100%発症する点も注意が必要です。

今年は10連休中に海外渡航を計画している人も多いと予想され、東京都や千葉県などでは、感染拡大防止のために注意を呼びかけています。海外渡航を控えている人はもちろんのこと、そうでない人も、以下のような対策をとりましょう。

  • ・予防接種歴、罹患歴を確認する
    母子手帳などで「2回の予防接種が済んでいるか」もしくは「はしかにかかったことがあるか」を確認。予防接種歴や罹患歴が不明の場合は、医療機関で抗体検査を受けましょう。特に、定期接種が1回だけだった年代(1990年4月1日以前生まれ)の人は接種歴が0~1回のケースが多くなっています。
  • ・必要な場合は、できるだけ渡航2週間以上前に予防接種を済ませる
    医療機関で抗体検査を受け、必要に応じ予防接種を受けましょう(麻しん・風しんワクチンを両方含む「MRワクチン」の接種が可能)。1回も接種したことがない人は一定期間を空けて2回の接種が必要になるため、医療機関とよく相談しましょう。
  • ・乳幼児がいる家庭では、MRワクチンの定期接種スケジュールをよく確認する
    子どもの場合は、「1歳以上2歳未満」「4~7歳未満で小学校就学前1年間」の2回が定期接種となっています。接種が済んでいるか確認し、未接種の場合は早めの接種を検討しましょう。

なお、妊娠中は予防接種が受けられません。妊娠中にはしかにかかると、流産や早産の危険があるため、妊娠中の人は流行地域には渡航しない、国内でも流行時には極力外出を避けるなどの対策が必要です。また、妊婦の家族や職場など周囲の人は、必要に応じて予防接種を検討しましょう。

はしかの疑いがある場合は、医療機関受診前に電話等で連絡を

麻しんウイルスに感染すると、約10~12日後からかぜのような症状(38度程度の発熱、せき、鼻水など)が現れて2~4日続き、結膜炎の症状が出ることもあります。その後、一旦熱が少し下がってから再び高熱(39度以上)が出て、発しんが広がるのが特徴的です。1週間~10日程度で回復しますが、中耳炎や肺炎、クループ症候群(喉頭炎や喉頭気管支炎など)、脳炎といった合併症を起こすこともあります。

はしかかもしれないと思ったら、受診前に医療機関に電話等でそのことを伝え、指示に従いましょう。厚生労働省では、はしかの疑いがある場合は医療機関への移動時にマスクを着用することと、公共交通機関の利用をできるだけ避けることを呼びかけています。