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匂いによる体調不良「化学物質過敏症」。香りの強い製品には注意を

匂いによる体調不良「化学物質過敏症」。香りの強い製品には注意を

柔軟仕上げ剤や洗剤などの香りで、隣人や周囲の人が体調不良になることがある

柔軟仕上げ剤や洗剤、化粧品、消臭除菌スプレーなど、香料入りの日用品にはさまざまなものがあります。特に香りの強い柔軟仕上げ剤や洗剤は、以前は海外製品が主流でしたが、最近は国内でも多種多様な製品が登場し、使用する人が増えています。

香りへの感じ方には個人差があり、好ましく思う人がいると同時に、不快に思う人もいます。また、それらの香りによって頭痛や吐き気、めまい、倦怠感を感じたり、せき込んだり、皮膚や粘膜にかゆみや痛みが生じたりといった症状が出る人もいます。

実際に、国民生活センターには「自分自身の衣服の匂いで体調不良になった」「隣人の洗濯物や公共交通機関で柔軟仕上げ剤の匂いによって頭痛や吐き気がした」といった相談が多数寄せられています。

それらの症状は、「化学物質過敏症」といい、特定の化学物質にさらされることで、アレルギー反応のような症状が出る病気です。建物の建材や塗料などの化学物質により健康被害が起こる「シックハウス症候群」も、これに含まれます。

化学物質過敏症の人は、まず原因となる物質を避け、健康状態を保つ

化学物質過敏症の原因となる物質は人によって異なり、症状が出る人も出ない人もいます。原因の化学物質にさらされると、少量であっても過敏に反応してしまいますが、さらされなくなると症状の改善や治癒がみられます。

香料による体調不良を感じたら、まず、原因となる化学物質をできるだけ避けるようにしましょう。こまめな換気や、適切な食事・睡眠・運動などで健康状態を保つことも大切です。

化学物質過敏症には、まだ有効な治療薬や治療法が確立されていませんが、2009年より正式な病名と認められて保険適用されています。日常生活に強く支障が出ている場合は、医療機関の受診を検討しましょう。相談窓口を設けている自治体もあります。

周囲の人のためにも、香料入り製品の購入・使用には配慮しよう

匂いによる自分や周りへの健康被害を防ぐためには、「自分には快適な匂いでも、他人は不快に感じることや、体調不良を起こすこともある」ことを意識することが大切です。商品購入の際には、芳香の強さや種類をよく確認し、香料による化学物質過敏症のある人や、香料の不要な人は、「無香料」と明記された製品を利用しましょう。

なお、小中学校で、給食当番用の白衣等の匂いにより児童生徒や教職員が体調不良を訴えるケースも増えており、注意喚起している自治体もあります。学童期のお子さんを持つ家庭で、白衣等を自宅で洗濯する際には、特に注意しましょう。