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「乳幼児突然死症候群」を防ぐためにできる3つのポイント

「乳幼児突然死症候群」を防ぐためにできる3つのポイント

乳児の死亡原因の第4位

すやすやと眠っていたはずの赤ちゃんが、突然亡くなってしまう――。こんな痛ましいニュースを見たり聞いたりしたことはありませんか? 

それまで大きな病気をすることもなく元気だった赤ちゃんが、何の前触れもなく眠っている間に亡くなる病気を、「乳幼児突然死症候群(SIDS: Sudden Infant Death Syndrome)」といいます。原因は不明で、窒息などの事故とは異なります。

日本では、約6,000~7,000人に1人の赤ちゃんがSIDSで亡くなっていると推定されています。1997年の538人に比べて減少しているとはいえ、2018年には60人(概数)がSIDSで亡くなっており、乳児期の死亡原因の第4位となっています(厚生労働省「人口動態統計」)。

SIDSは生後2カ月~6カ月に多く見られますが、まれに1歳以上でも発症することがあります。

発症リスクを下げる方法を知っておこう

SIDSは冬に発症しやすい傾向があることから、厚生労働省は毎年11月をSIDSの対策強化月間としています。

SIDSは原因がわかっていないため、発症を確実に防ぐ方法は今のところありません。しかし、次の3つのポイントを守ることで、SIDSの発症率が低くなるというデータがあります。

赤ちゃんをSIDSから守るため、赤ちゃんのいるご家庭はもちろん、赤ちゃんの身近にいる人は、これらのポイントをぜひ知っておきましょう。

(1)1歳まではあおむけに寝かせる

SIDSはうつぶせ、あおむけのどちらでも発症しますが、うつぶせに寝かせたときのほうが発症率が高いという調査結果があります。病気などで医師からうつぶせ寝をすすめられている場合以外は、1歳になるまでは赤ちゃんの顔が見えるあおむけに寝かせましょう。これは、睡眠中の窒息事故を防ぐことにもつながります。

米国国立衛生研究所および米国小児学会によると、赤ちゃんがあおむけからうつぶせ、うつぶせからあおむけのどちら側からでも自分で寝返りができるようになったら、あおむけ寝の姿勢に戻す必要はないとされています。眠り始めるときにあおむけ寝の姿勢にしてあげることと、寝返りをしたときに備えて、赤ちゃんの周囲に柔らかい寝具を置かないことが大切です。

(2)できるだけ母乳で育てる

母乳で育てられている赤ちゃんのほうが、人工乳(粉ミルク)で育てられている赤ちゃんと比べてSIDSの発症率が低いという調査結果があります。可能であれば、できるだけ母乳で育てるとよいでしょう。

ただし、人工乳が原因でSIDSになるわけではありません。母乳があまり出ない、お母さんの体調が悪い、赤ちゃんの体重が増えないときなどは、人工乳を上手に利用しましょう。

(3)たばこをやめる

たばこはSIDSの大きな危険因子です。両親が喫煙していると、そうでない場合に比べて約4.7倍もSIDSの発症率が高いという報告があります。妊娠中に喫煙するとおなかの赤ちゃんの体重が増えにくくなりますし、呼吸器にも悪影響を及ぼします。妊婦自身が喫煙しないのはもちろんのこと、妊婦や赤ちゃんのそばでは喫煙しないように、周囲の人も協力してください。