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2020年10月からロタウイルスワクチンが定期接種に

2020年10月からロタウイルスワクチンが定期接種に

定期接種の対象は2020年8月以降に生まれた0歳児

2020年10月からロタウイルスワクチンが定期接種となります。定期接種とは、法律に基づいて市区町村が主体となって実施する予防接種のことで、原則、自己負担なしで受けられます。定期接種の対象となるのは、2020年8月以降に生まれた0歳児です。7月までに生まれたお子さんは任意接種となりますが、一部の自治体では費用を負担してくれるところもあるので、お住まいの自治体に確認してみましょう。

ロタウイルスワクチンは生後6週から接種できますが、安全性の観点から、初回接種は生後14週6日までに行うことが推奨されています。摂取できる期間が決められているので、お子さんが生まれたらできるだけ早めにかかりつけの小児科医と相談して、接種スケジュールを立てましょう。

感染すると激しい嘔吐や下痢、発熱などの症状があらわれる

ロタウイルス感染症は、乳幼児を中心に急性胃腸炎を引き起こす感染症で、毎年2月から5月にかけて多く発生します。原因であるロタウイルスは感染力が非常に強く、5歳までにほぼ100%の子どもが一度は感染するといわれています。

主な感染経路は経口感染で、患者の便に含まれるウイルスが何らかの形で口に入ったり、ウイルスに汚染された水や食べ物、物の表面(ドアノブ、手すりなど)を介して感染します。潜伏期間は1~2日で、大人はほとんど症状が出ることはないのですが、子どもでは多くの場合、強い症状があらわれます。

ロタウイルス感染症になると、繰り返し起こる激しい嘔吐や水のような下痢、発熱や腹痛などの症状があらわれ、便が白色になったりすることがあります。ロタウイルスには有効な薬はないため、治療は経口補水液、吐き気止め薬などによる対症療法になりますが、通常は1~2週間ほどで回復します。

嘔吐や下痢、発熱などによって脱水症状になりやすいため、十分な水分と栄養の補給が欠かせません。脱水の程度によっては、点滴治療や入院が必要になることがあります。また、まれにけいれんや脳症、急性腎不全などの重大な合併症が引き起こされる危険もあります。特に、生後6カ月から2歳までの乳幼児が、初めてロタウイルスに感染した場合は、重症化しやすいので注意が必要です。

ロタウイルス感染症の重症化を防ぐにはワクチン接種が有効

ロタウイルス感染症の重症化を防ぐためには、事前のワクチン接種が有効です。ロタウイルスのワクチンは口から飲む生ワクチンで、生後6週から24週までの間に2回受けるタイプと、生後6週から32週までの間に3回受けるタイプの2種類があります。甘い味がついていて、乳幼児でも飲みやすく作られています。お子さんのおなかがいっぱいだと、上手にワクチンが飲めない場合があるので、接種前30分ほどは授乳や飲食は控えましょう。ワクチンを吐いてしまった場合でも、わずかでも飲み込みが確認できれば効果に問題はないとされています。また、まれに副反応として腸重積症を起こすことがあります。次のような症状が見られた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。

  • ぐったりしている
  • 泣きと不機嫌を繰り返す
  • 嘔吐を繰り返す
  • 原因不明の不機嫌な様子

なお、体質や持病によってはワクチン接種を受けられない場合があります。ワクチンの必要性や副反応について不明な点がある場合は、接種を受ける前にかかりつけの小児科医とよく相談しましょう。