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梅雨の時期はカビ対策を万全に。実は怖いカビの健康被害

梅雨の時期はカビ対策を万全に。実は怖いカビの健康被害

梅雨の時期から増え始める「夏型過敏性肺炎」の原因はカビ

気象庁は6月14日、「関東甲信地方が梅雨入りしたとみられる」と発表しました。平年より1週間遅く、ここ10年で一番遅い梅雨入りとなりました。

梅雨の時期は湿度が高く、ジメジメとした毎日が続きます。そんなときに気になってくるのがカビではないでしょうか。食品のカビやエアコン使用による結露など、身の回りにカビが発生すると不快で不衛生ですし、独特の嫌な臭いも気になります。

梅雨の時期から夏に発生することが多い「夏型過敏性肺炎」は、カビの胞子を繰り返し吸い込むことによって発症するアレルギー性肺炎です。

この疾患の原因となるカビ(トリコスポロン)は、高温多湿な環境で腐木などを栄養源として育つため、築年数の古い木造家屋に多いといわれてきました。しかし、最近の断熱性や気密性が高い住宅などでも、風通しが悪く湿度が高くなりやすい場所は注意が必要です。キッチンの水回りや洗面所、風呂場、脱衣所、押し入れや窓のサッシ周りなどのほか、エアコンの内部もトリコスポロンの繁殖場所となることがあります。

なかなか治らない咳の症状は夏かぜではなく、夏型過敏性肺炎かも

風呂場のカビを掃除した後や、久しぶりにエアコンを稼働した後などに、夏型過敏性肺炎は発症するケースがよくあります。咳・発熱・頭痛など、いわゆる「夏かぜ」のような不調が長く続き、場合によって肺機能の低下から呼吸不全を引き起こし重症化することも……。

ウイルス性の一般的なかぜとは違い、原因が自宅のカビのため、自宅を離れると症状が治まるといった特徴があります。単なる夏かぜと軽く考えてしまいがちですが、咳が長引く場合は夏型過敏性肺炎の可能性もあるため、一度呼吸器内科を受診してみましょう。

特にたばこを吸う人は、夏型過敏性肺炎が悪化する傾向があるので、禁煙することが大切です。

カビの繁殖を防ぐには、カビの除去と掃除の徹底を

カビの胞子は空気中のどこにでも存在し、その数は花粉の1000倍以上ともいわれています。カビの胞子は目に見えないほど小さく、私たちは日々の暮らしの中で、知らない間に吸い込んでしまっているのです。

カビの繁殖を防ぐためには、カビを除去し、増殖させない環境をつくることが大切です。水洗いできる場所は、通常のカビ取り剤などで除去し、乾いてから消毒用アルコールを塗っておくと、カビが生えにくくなります。

キッチンや洗面所などの水回りは、カビを除去したら、日ごろから水はねを拭き取り、湿気を防ぎましょう。風呂場も、入浴後に壁などの湿気を拭き取るだけで、カビの発生を抑えることができます。

カーテンに隠れた窓辺のサッシも、カビが発生しやすいのでこまめに掃除しましょう。エアコンは週に一度、掃除することが望ましいですが、すでにカビが発生していると思われる場合は、専門業者などに依頼して、掃除をしてもらったほうがいいでしょう。

また、エアコンをつけているときも、ときどき窓を開けて換気をすることが、カビの発生だけでなく、新型コロナウイルス対策としても有効です。