文字サイズ

梅雨入りにより、頭痛や倦怠感などの不調「気象病」が増加

梅雨入りにより、頭痛や倦怠感などの不調「気象病」が増加

気圧の変化を感じる内耳のセンサーが過剰に反応

先ごろ、関東地方でも梅雨入りが発表されましたが、このような時期の急な気圧や気温の変化によって、体調を崩す人は少なくありません。その症状は、頭痛やめまい、倦怠感などさまざまです。梅雨の時期にみられる不調は、正式な病名ではないものの「気象病」と呼ばれ、近年、認知が広がりつつあります。

気象病のメカニズムは完全には解明されていませんが、発病には気圧が大きく関係していると考えられています。梅雨や台風、豪雨などの悪天候で低気圧が接近すると、気圧が大きく変化します。すると、体内の気圧を感じるセンサーの働きをする内耳(ないじ)が脳に信号を送り、自律神経が活性化するのです。このセンサーの働きが敏感な人は、少しの気圧の変化でも自律神経が過剰に反応してしまうことがあります。活性化した自律神経は、痛みの神経を直接刺激したり、血管を過剰に拡張・収縮させて周りの神経を刺激し、さまざまな頭痛やめまいなどの不快な症状を発生させてしまいます。

気圧のほかにも、湿度や気温の変化が自律神経に影響し、体の不調として現れることもあります。

規則正しい生活で自律神経のバランスを整えて

気象病による体調不良を避けるためには、自律神経のバランスを整えることが重要です。そのためには普段から規則正しい生活習慣を心がけましょう。

●毎朝の朝食……朝食は必ずとりましょう。朝は日の光を浴び、朝食をとることで体内時計がリセットされて自律神経のバランスがとれ、体がスムーズに動き始めます。仕事の都合などで毎日同じ時間に食事をとることが難しい場合でも、寝る3~4時間前にはすませるようにしましょう。

●質のよい睡眠……質のよい睡眠をとるために、夜寝る1時間前までには入浴をすませ、スマートフォンやゲームをやめましょう。布団に入ったら呼吸に意識を集中しながら大きく深呼吸を繰り返すと、リラックスしてよい睡眠につながります。

●適度な運動習慣……ウォーキングやヨガ、ストレッチなどの軽い運動習慣を身につけましょう。

また、気象病の予防法・対処法としては、両耳を指で引っぱったり、もみほぐすマッサージも効果的です。内耳の血行が良くなり、気圧センサーの過剰反応を防いでくれます。

気圧予測アプリの活用もおすすめ

梅雨時に限らず、一年を通して天気や気圧を把握しながら体調を管理するために、気圧予測アプリを活用するのもおすすめです。こういったアプリは、数時間ごとの気圧や天気、気温などを予測してくれます。頭痛などの症状が起こりそうな、気圧変動のある日の前日に通知が送られるアプリもあるため、出かける予定を調整するなど、症状への対策に役立てることができます。

それでも日常生活に支障をきたすほど症状が強い場合は、内科や専門外来を受診してみましょう。最近は、気象病を専門に扱う診療科が開設されている医療機関も増え始めています。

規則正しい生活を心がけて、寒暖差や気圧の変化と上手に付き合いながら、梅雨を乗り切りましょう。