文字サイズ

更年期症状は我慢しないで、上手に乗り切ろう

更年期症状は我慢しないで、上手に乗り切ろう

更年期症状を自覚していても約8割が未受診

厚生労働省はこのほど、更年期における健康課題や疾患の予防・健康づくりへの支援のあり方を検討することを目的に実施した「更年期症状・障害に関する意識調査」の結果を公表しました。調査はインターネット上で行われ、全国の20歳~64歳の女性2,975人、男性2,025人から回答を得ました。

その結果、医療機関への受診により更年期障害と診断されたことがある女性は40歳代で3.6%、50歳代で9.1%と、ともに1割に満たず、同じく男性は約2%程度で、男女ともに更年期症状を自覚していても医療機関を受診していない人は約8~9割と多いことがわかりました。

更年期に関する知識や理解では、「更年期に、女性ホルモンの減少による月経周期の乱れ、自律神経の乱れによって、個人差はあるが不調が起きること」について、「よく知っている」女性の割合は20歳代・30歳代では約2割、40歳代で約4割、50歳代で約5割、60歳代で約6割でした。一方、「男性にも更年期にまつわる不調があること」について「よく知っている」男性の割合は、20歳代~40歳代で約1割、50歳代・60歳代で約2割でした。また、男女ともに、更年期症状の内容や程度、対処法に関する情報を求めていることもわかりました。

厚生労働省は今後、厚生労働科学研究で更年期障害についての実態把握を進め、そのうえで必要な対応を検討していくとしています。

つらい更年期症状は、我慢しないで婦人科などで相談を

女性の更年期は、閉経(1年間月経がない状態)の前後約10年間とされています。 更年期症状は多岐にわたりますが、主な症状は、ほてり・のぼせ・発汗(ホットフラッシュ)、冷え、めまい、耳鳴り、頭痛、動悸(どうき)、息切れ、イライラ、不安感、不眠、抑うつ、無気力、肩こり、腰痛、関節痛、疲労感、皮膚症状(乾燥・かゆみ・湿疹など)、膣の乾き、性交痛、頻尿、尿失禁、膀胱炎などがあります。

更年期症状の原因は、卵巣からのエストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が大きく揺らぎながら減少していくことです。女性ホルモンの低下はすべての女性に起こりますが、全員が更年期症状を起こすわけではありません。更年期症状のために日常生活に支障が出ている状態が「更年期障害」です。つらい症状が続いていても、つい我慢してしまう人も多くいますが、更年期障害にはホルモン補充療法のほか、漢方薬や抗うつ薬による治療など、有効な治療法がいくつかあります。つらい症状があれば我慢せずに、早めに婦人科や更年期外来などで相談してみましょう。

生活習慣の改善で更年期を前向きに過ごそう

更年期の不調には、まず「食事・運動・休養」といった、生活習慣の改善から取り組んでみましょう。

食事の面では、エストロゲンに似た作用をもつイソフラボンを多く含む大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)を積極的にとりましょう。また、エストロゲンの減少でリスクが高まる骨粗しょう症に備え、骨を丈夫にするカルシウムやたんぱく質、ビタミンK、ビタミンDなどを多く含む食品(牛乳・乳製品、小魚など)を十分にとることも大切です。

健康で快適な体をつくるためには運動も欠かせません。無理のない範囲で、少しずつ体を動かす習慣をつけましょう。

毎日の積み重ねは、更年期の不調改善だけでなく、将来の健康寿命の延伸にもつながります。不安定になってしまう心を穏やかに受け止めながら、前向きに過ごしましょう。