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新型コロナは「5類」へ。感染対策は個人や事業者の判断に委ねられる

新型コロナは「5類」へ。感染対策は個人や事業者の判断に委ねられる

「5類」への移行で何が変わる?

2023年5月8日より、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが変わりました。これまでは「新型インフルエンザ等感染症(2類相当)」でしたが、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行しました。これによる主な変更ポイントは、次のとおりです。

●政府として一律に日常における基本的感染対策を求めることはありません。

●感染症法に基づく、新型コロナ陽性者および濃厚接触者の外出自粛は、求められなくなります。

●限られた医療機関でのみ受診可能であったのが、幅広い医療機関において受診可能になります。

●医療費等については健康保険が適用され、1~3割の自己負担が基本となります。

なお、陽性者への外出自粛は求められることはありませんが、5日間の外出を控えることが推奨されています。濃厚接触者に関しては、特定されることはありません。

マスク着用が推奨されるケース

今後の感染対策の方針としては、「個人の選択を尊重し、国民の皆様の自主的な取組をベース」としたものとなります。マスクの着用についても、引き続き個人の判断に委ねることが基本となります。ただし、下記のような場合にはマスク着用が推奨されます。

●受診時や医療機関・高齢者施設などを訪問するとき

●通勤ラッシュ時など混雑した電車・バスに乗車するとき

●高齢者や基礎疾患を有する方、妊婦など、重症化リスクの高い人が感染拡大時に混雑した場所に行くとき

ワクチン接種は引き続き無料

ワクチン接種は、引き続き公費で接種できます(令和6年3月31日まで)。今年度は、高齢者や基礎疾患を有する人など、重症化リスクが高い人などは5月より、5歳以上のすべての人は9月より接種開始となる予定です。

このほか、イベント開催や飲食店などでの検温や消毒液・アクリル板などの設置についても、今後は各事業者による感染症対策の判断に委ねられます。また、入国時のワクチン接種証明または出国前検査証明書の提示も不要になりました。海外渡航先の入国制限も徐々に解除・緩和されています。ただし、制限の解除は感染状況により変更されることがあるので、海外旅行の際は事前に確認しましょう。

新型コロナの「5類」移行後も、手洗いや手指の消毒、換気など、基本的な感染対策は有効です。特に不特定多数の人がいるところでは注意しましょう。