約半数の人が週1回も運動していない⁉ 秋から体を動かそう!
運動を週2日以上継続して行っている人は3割弱
スポーツ庁の令和4年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、20歳以上で週1日以上運動・スポーツを行っている人の割合は全体の52.3%であり、約半数の人が週に1日も運動をしていないことが明らかになりました。男女別にみると、男性54.4%、女性50.2%と、男性より女性のほうが運動の実施率が低いという結果になりました。また、40代女性の実施率の低下が顕著である(49.2%→42.3%)こともわかりました。
厚生労働省は、「健康日本21(第二次)」における身体活動・運動の目標の1つに、運動習慣者(週2日以上、1回30分以上の軽く汗をかく運動を1年以上継続している者)の割合を、男性36%、女性33%とすると発表し、令和5年度までを計画期間として、取り組みを進めていました。しかし、スポーツ庁の同調査の結果、運動習慣者の割合は、20歳以上の平均で27.2%。男女別では、男性30.1%、女性24.3%にとどまりました。
同省は、令和6年度から推進する「健康日本21(第三次)」の基本方針のなかで、運動習慣者の割合を増やすことに言及し、総計の目標値を40%としました。
スポーツの秋! 細切れでもいいから体を動かそう
スポーツ庁の調査によると、運動する時間が減った、またはこれ以上増やせない(増やさない)理由として、最も多くかった回答は「仕事や家事が忙しいから」でした。次に「面倒くさいから」「年をとったから」という回答が続きました。
身体活動・運動量の多い人は、少ない人と比較して、糖尿病やがんをはじめとするさまざまな病気の発症・罹患リスクが低いことが報告されています。WHO(世界保健機関)でも、全世界の死亡に対する危険因子に「身体活動の不足」を「高血圧」「喫煙」「高血糖」の次にあげています。
気候が穏やかになる秋は、運動を開始するのに適した季節。心身の健康度を高めるためにも、ぜひ体を動かす習慣を身につけましょう。
運動のために1回30分の時間をとることが難しい場合は、1回10分程度の運動を小分けにして3回行うのもよいでしょう。どちらも、健康改善効果に大きな違いはないといわれています。まずは通勤時や買い物などで10分多く歩く、エレベーターを使わず階段を利用するなど、身体活動を少しでも増やすところから始めましょう。