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ウォーキング+αのメタボ解消術

ウォーキング+αのメタボ解消術

お金も道具もいらない手軽な健康法として、取り入れている人も多いウォーキング。コロナ禍で運動不足を感じている人にも、工夫次第でトレーニング効果をさらにアップさせることができます。コロナ太りをしたという人にもおすすめのメタボ解消術をご紹介します。

コロナ禍で運動不足が深刻化

長期化する自粛生活で、仕事はテレワーク、買い物は回数を減らすなど、多くの人の歩数が減っています。新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、不要不急の外出を減らすことは大切ですが、一方で心配なのは運動不足が身体や精神に及ぼす健康二次被害です。スポーツ庁は、感染症対策による活動制限・運動不足の長期化による影響として、ストレス蓄積、体重増加、生活習慣病の発症・悪化、腰痛・肩こり・疲労などを挙げています。このような事態を回避するためにも、気候の穏やかなこの時期に、屋外で適度な運動を行いたいものです。

そこでおすすめしたいのが、短時間でも運動効果の上がるウォーキング。しかし、ただダラダラと距離を歩くだけでは、あまり健康効果は上がりません。ウォーキングとジョギングを交互に繰り返し、負荷を変えるメリハリウォークが、筋力増加と心肺機能の強化、自律神経の活性化に効果的に働くとされます。

短時間でも運動効果が上がるメリハリウォークとは

ウォーキングの基本は「よい姿勢を意識」しながら「少し大股で歩く」ことです。ポイントは、視線は遠くへ、あごは軽く水平に引き、少し胸を張り、おへそから5cmほど下の丹田(たんでん)を意識し、かかとから着地するようにしましょう。長年の生活習慣や加齢によって、姿勢は変化しがちですが、意識的によい姿勢に戻すことで、筋肉や関節の動きがよくなり、運動強度が上がります。メリハリウォークは、次のような流れで1日15分を目安に行います。

メリハリウォークの実践例
①3分間の通常のウォーキングで体の準備をする。
②3分間のジョギングで心拍数を上げる。
③心拍数が上がったら、再び3分ウォーキングをし、心拍数を下げる。
④ベンチに腰かけて休憩がてら、ストレッチを3分。
⑤速歩きのような速めのウォーキングを3分。

筋トレとスキマ時間に体を動かすことをプラスすると効果倍増

コロナ禍で増えてしまった体重を減らすには、メリハリウォークだけでなく、筋肉をつけて基礎代謝を上げる筋トレを組み合わせるとより効果的です。基礎代謝を上げるためには、全身の筋肉の約50%を占める「おしり(大殿筋)と太もも(大腿四頭筋とハムストリング)」を鍛えるスクワットがおすすめです。背中を丸めずに胸を張ってまっすぐ前を向き、お尻を後ろに突き出すようにして、反動をつけずにゆっくりと行いましょう。回数は少なくてもよいので、慣れてきたら徐々に回数を増やしていくと、効率よく筋肉が増えていきます。

また、日常生活の何気ないアクションで消費する身体運動であるNEAT(ニート:Non Exercise Activity Thermogenesisの略)を増やすことが、体脂肪を燃焼させることには欠かせません。エネルギー消費量は、座るよりも立つことのほうが1.2倍、歩けば3倍になります。テレワーク中も、座ってばかりでなく、休憩時間には立ち歩いたり、家事などの日常生活時間を増やすことで、脂肪は燃焼しやすくなります。

このように、日常生活のなかにも体を動かす機会はたくさんあります。メリハリウォークや筋トレ、NEATを増やすよう心がけて、メタボ解消に取れ入れてみましょう。

森谷敏夫 先生

監修者 森谷 敏夫 先生 (京都大学名誉教授)
平成18年久留米大学医学部医学科卒業。久留米大学現学長(前・久留米大学医学部神経精神医学講座・教授)内村直尚先生らとともに、労働者を対象とした新しい睡眠尺度である3次元型睡眠尺度(3 Dimensional Sleep Scale; 3DSS)を開発。その後、産業医および社会医学研究者として職場の安全衛生管理および健康増進の両面から働く人の睡眠問題について取り組んでいる。現在は日本大学医学部・社会医学系・公衆衛生学分野の兼板佳孝教授らとともに、働き方改革に関わる新しい尺度の開発や、中高生のネット・スマホ依存に関する疫学研究を行っている。